Arvind Workshop & Exhibition

Arvind Workshop & Exhibition
Arvind Workshop & Exhibition

Aditi Babel氏から3通りの製本方法を学び、
アーティストブックをつくる製本ワークショップと個展

蓮の花びらが漂う…
記憶は溶け、再び浮かび上がり、ぼやける。
紙と水の静寂の中で、
ヴィラハ・ラサの痛みが漂う…
不在の中でこそ、愛は最も深く感じられる。

アーティストブックとストーリーの断片を通して、私はもう一度我々の過去への旅へと踏み出そうとしている。過去を再構築するためではなく、その中に漂うため。記憶という柔らかな花びらを魂にそっと触れさせ、水彩の色彩が硬直した時間の境界線を溶かすように。見開きページごとに記憶が解きほぐされる――笑い声、間、温かな午後。今や水面に浮かぶ蓮の花びらのように鮮やかで、かつ捉えどころのないさまざまな瞬間。

Exhibition

カテゴリー
作品展示
展示期間
2025年10月24日(金)ー10月31日(金)
9:00〜19:30 (最終日は12:00まで) 土日休館
2025年10月24日(金)16:45~ オープニングイベント
場所
同志社女子大学 mscギャラリー
(京田辺キャンパス知徳館6号棟1階C163)
*10/26のみ北別館工作室
お問い合わせ
同志社女子大学 学芸学部 メディア創造学科事務室 TEL: 0774-65-8635

Workshop

芸術、工芸、そして物語が融合した多才な表現形式であるアーティストブックの世界を紹介した上で、コンサーティーナ・ブック(折り本)、ロング・ステッチ製本、和製本の3通りの綴じ方を学びます。探求を通じて、参加者は本が単なる情報の媒体ではなく、思考や感情、知識、アイデアが宿る器となり得ることを実感するでしょう。最後の課題として各自のアーティストブック制作に挑戦します。

日程(全日参加推奨)
10/22(水)15:30‒17:00 イントロ:概要、コンセプト、参加者紹介
10/25(土)10:00‒15:00 90min×3 コンサーティーナ・ブック(折本)
10/26(日)10:00‒15:00 90min×3 ロング・ステッチ製本 
10/29(水)15:00‒18:00 90min×2 和製本
10/31(金)16:45‒19:45 90min×2 発表

※mscギャラリーにてワークショップで制作した作品を展示します
11/3(月)~11/6(木) 9:00〜19:30

募集対象
同志社女子大学 全学部全学科
募集人数
15名
申込方法
Formsよりエントリー(終了しました)
申込〆切
2025年10月10日
参加決定者には10月13日(月)にメールにて連絡

プロフィール:アディティ・バベル氏(Aditi Babel)

インド、ラジャスタン州ウダイプールの湖の街を拠点とするアーティスト、デザイナーです。紙、布、金属を用いた斬新な表現方法を探求しつつ、ビジュアルコミュニケーション、ブックアート、デザイン教育の分野を横断しています。

アディティ・バベル氏による作品はRISD博物館・図書館(米国)とブックアートセンター(ニューヨーク)のパーマネントコレクションに収蔵されており、ロンドン、ムンバイ、デリー、ウダイプールなど、世界各地で展示されてきました。また、デザイン思考の教養ボードゲーム「Babel Fissh」のクリエイターでもあります。

REPORT

世界の女性作家から学ぶプログラム-グローバル感性の育成- 2025年度の本プログラムは、インドのブックアーティスト、そしてグラフィックデザイナーでもあるAditi Babel氏を招待しました。
デザイン界は現在もまだ、男性中心で動いている傾向があるなか、先進国と分類されている国々のデザイナーが主に注目を浴び続けています。2024年に人口が世界一位となったインドのグラフィックデザインの状況、果たしてブックデザインやブックアートのクリエイターの作品に触れる機会はなかなか少ないように思われます。その中、インドの出版社タラ・ブックスから出版される本がここ数年人気を集めています。同時に、その美しいイラスト入りの本は、インドのグラフィックに対する私たちのイメージを形成する唯一の源となっているのではないのでしょうか。
Aditi Babel氏は、伝統的な造形や色彩の理解を現代的なグラフィックデザインと融合させています。また、デジタルデザインと手作業による印刷や製本技術をかけ合わせて作品制作を続けています。円形型の手漉き紙、糸を使わず折り加工から成り立つ製本など、Aditi Babel氏一般的なデザインの常識を問う姿勢が今回の企画で学生たちのインスピレーションになりました。
ワークショップの受講生たちは、道具、素材や紙の目の確認方法を学び、3通りの製本方法の指導を元に、「感情を表現するアーティストブック」を一冊ずつ仕上げました。
同時期にmscギャラリーで開催した4点の新作品を公開した作品展はAditi Babel氏の初個展でありました。同志社女子大学の関係者以外の方々にも足を運んでいただき、同志社女子大学の取り組みを学外へアピールする機会にもなりました。