今森光彦講演会「人と自然の美〜写真による未来へのメッセージ〜」
写真コンテスト「SEITOフォトコン」講演会
- カテゴリー
- 講演会
- 開催日時
- 2008年10月15日
- 場所
- 知徳館 2F C283
- 講師
- 今森 光彦氏
講師プロフィール 今森 光彦 (いまもり みつひこ)
1954年滋賀県生まれ。
琵琶湖をのぞむ田園風景のなかにアトリエを構え、身近な自然を撮る一方、学生のころから世界の辺境地の訪問を重ね、生物や人などあらゆる自然を見聞し、取材をつづけている。
第20 回木村伊兵衛賞、第48回毎日出版文化賞、第42回産経児童出版文化賞大賞ほか多くの賞を受賞。写真集に『今森光彦 昆虫記』(福音館書店)、『世界昆虫記』(福音館書店)、『里山物語』(新潮社)、写真文集に『萌木の国』(世界文化社)、 エッセイ集に『虫を持つ時間』(講談社)、『里山の少年』(新潮社)、写真絵本に『森の小さなアーティスト』(福音館書店)などの著作がある。
REPORT
同志社女子大学 写真コンテスト「SEITOフォトコン」の関連イベントとして写真家の今森光彦氏を招いて講演会を開催しました。
国内外で写真を撮り続けて来られた今森氏の、人や風景や動植物への深い洞察は、カメラが切り取った精細なイメージと具体的で説得力のある言葉によって、来場者に強い印象を与えました。
滋賀県の琵琶湖周辺地域で暮らす人と自然を被写体とした美しい写真に込められたメッセージは、自然と向き合う新たな姿勢を示してくれるとともに、今日の地球環境問題への刺激的な提言でもありました。「里山という言葉はある特定の地域を指すのではなく、人と自然が共存する空間の概念です」という話からは、私たちが暮らす環境の中にも、自然が孕む生命の多様性を発見できる可能性を示されていたように感じます。
人と自然が織り成す複雑で豊かな関係は、古来わが国で育まれてきた知恵に基づくということ、そして未来へと繋げていかなければならない文化であるということを改めて認識させられました。
出席者約150名