講演会「TV番組を作る」というキャリアの選択

2011年度 第1回 情報メディア学科講演会

カテゴリー
講演会
開催日時
2011年4月20日(水)
場所
同志社女子大学 京田辺キャンパス 知徳館 1F C131
講師
押尾由起子氏(NHKディレクター)

講師プロフィール 押尾由起子(おしお・ゆきこ)氏

1969年千葉県生まれ。上智大学文学部ドイツ文学科卒。株式会社三井物産勤務を経て英国エディンバラ大学美術史学部修士課程修了・修士号(MA)取得。2003年同国ケンブリッジ大学建築美術史学部美術史学科 16世紀イタリア美術専攻・博士号(Ph.D.)取得。同年11月、日本放送協会(NHK)にて美術番組担当・番組制作業務を開始、その後、株式会社NHKエデュケーショナルにて同業務。
2008年1月NHK入局、同月より大阪放送局制作部ディレクターとして勤務、現在『歴史秘話ヒストリア』を担当。

REPORT

NHKにて放送中の番組『歴史秘話ヒストリア』をご担当され、同局ディレクターとしてご活躍の押尾由起子氏をお招きし、『TV番組を作るというキャリアの選択』と題して講演をしていただきました。

前半は、就職や留学といった人生の岐路においてのエピソードをお話しいただき、後半は、ディレクターの本分や、氏の経験に基づいた番組作りの秘訣を、わかりやすくご教示いただきました。

大学卒業から、大手商社への就職、退職後イギリス留学に踏み切り、美術館やオークションハウス等での職務経験を経て、帰国後NHKへ入局された氏の経歴は、羨望の的となるような華やかさですが、それは決して特別なことではなく、すべての人に可能性は開かれているのだという点を、氏は強調されていました。
夢に固執するのではなく、また、現実に縛られるのでもない、夢を自分の手の届くところまで持ってくる、という柔軟な発想。そして、自分の目標に対して萎縮せず、とりあえずやりたいことをやってみるという能動的な考え方が人生を前に進ませてくれると、気負うことなく説かれる氏のお言葉に、勇気づけられた学生も多かったのではないでしょうか。

番組制作に関して重要なことは、番組で伝えたいイメージを明確にして、それをスタッフ間で共有することだと語られました。そして、何より自分の番組に出てくれた人を視聴者に好きになってもらいたい、という氏は、そのための表現手段として、出演者の失敗のエピソードを大切に、番組構成をされているそうです。
「番組に出る人は、成功している方たちだけれど、みんな絶対に失敗経験がある。でもその側面が魅力となって視聴者の共感を呼ぶ。結局は、あきらめずにしつこく突き詰めている人がTVに出ているのです」
とのお言葉から、氏の生き方にも共通する志向が、番組を作る上でも反映されていることが伺えました。

時間の許す限り質問に答えるとの氏のご好意により、質疑応答にはたくさんの手が挙がり、講演会は盛況のうちに終了しました。

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