「写真を使ったカットアウトアニメーション」ワークショップ

2012年度 第2回 情報メディア学科ワークショップ

カテゴリー
ワークショップ
講師
清家 美佳氏
開催日時:
2012年6月23日(土) 10:00 〜 17:00
場所
情報メディア演習室3 知徳館 1F C164

内容

写真を使用したカットアウトアニメーションの制作
使用機器:iStopMotion、DVカメラ、コピースタンド、デジタルカメラ、インクジェットプリンタ
使用画材:ケント紙、水性ペン、練消しなど

講師プロフィール 清家 美佳氏

1975年大阪府生まれ、大阪育ち。現在も大阪を拠点にアニメーション作品を制作。
主な作品に、「蛾のいるところ」(2001年)、「釣り草」(2006年、オムニバスアニメーション『TOKYO LOOP』に収録)など。最新作「蛾鑑」(2012年)がイメージフォーラムフェスティバル2012で東京・横浜・京都等で巡回上映中。

REPORT

アニメーション作家、清家美佳氏をお招きし、写真を使用したカットアウトアニメーションのワークショップを行いました。
カットアウトアニメーションとは、切り絵をコマ撮り撮影したアニメーションのことです。
作り方は、まず撮影用素材の作成です。一眼レフで撮影した写真をillustratorに配置し、加工した後にモノクロでプリントアウトします。プリントアウトしたものを切り抜いて着色すると、撮影用素材の完成です。次にアニメーションの撮影です。コピースタンド(照明とカメラを固定できる作業台)の上で撮影用素材を自由にレイアウトし、自分のイメージする動きになるように少しずつ配置を変えながら撮影を繰り返し、できた静止画をつなげて動画にします。今回はiStopMotionという、撮影と同時にパソコンへの取り込みと画像の順次配列が可能なソフトを使用し、8コマ分を1秒とカウントする設定で制作しました。

午前中は清家氏の参考作品に倣い、『人物』、『お皿』、『魚』をモチーフに、各グループが練習作品を制作しました。素材の『人物』と『お皿』は一眼レフで実写撮影、実際の写真撮影が難しい『魚』は、用意されたモノクロのイラストデータ集の中からプリントアウトして使用しました。『人物』はシーンごとに大・中・小とサイズを作り分け、頭や腕などもパーツに分けて細かな動きをつけました。

午後は簡単な絵コンテを描いて、グループごとにオリジナルの短編アニメーション作品を制作しました。午前中の練習を応用し、以下の3点を踏まえて作ることを課題とし、それ以外はあまり常識にとらわれず、自由な発想、自由なレイアウトで作ることを楽しみました。
(1)『真上から撮ったお皿』のカットから始め、『真上から撮ったお皿』で終わること。
(2)自分で撮った写真をプリントアウトしたもの、または配布されたイラストデータを使うこと。
(3)「拡大・縮小」、「食べる」「壊れる」など、指定された動作や変化を3点以上選んで作中に使用すること。

最後に行なった、出来上がり作品の上映会には、多種多様で面白い作品が並びました。実写とイラストが混じり合い、撮影時の光の加減や、紙の質感、使用した画材の差、インクのにじみ、切り抜いた素材の影などが一緒に撮り込まれ、同一平面上で思い思いに動く様子は原始的でありながら非常に魅力的で、学生達は普段テレビや映画で目にしているアニメーションとは違う目新しさに感嘆の声を上げていました。

普段はデジタル作業が多い学生達ですが、少し動かしては撮るというアナログな作業が思ってもみない自由な表現に通じることを目の当たりにし、表現の幅の拡がりを感じたようです。学生達が終始笑顔の、楽しいワークショップとなりました。
参加者16名

MOVIE(ワークショップ成果作品)

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