特殊メイクワークショップ「老婆」
- 2014.06.27
- 2014年度, アーカイブ, ワークショップアーカイブ
2014年度 第3回 情報メディア学科ワークショップ
特殊メイク体験は初めてだという人が多いと思いますので、やなぎみわ氏の作品のように「理想の老女像」などは設定せず老女に見えるように特殊メイクで工夫をしてもらう、「簡単な技術習得のワークショップ」です。
「顔」か「手」、どちらかの箇所を選んでもらい、参加者自身で特殊メイクを施します。特殊メイクをする「前」と「後」の状態を撮影します。
- 講師
- 原 泰英 氏
- 開催日時
- 2014年7月20日(日)
10:00〜17:00(予定) - 場所
- 聡恵館 5F T557実習室
- 募集期間
- 6月30日(月)〜7月15日(火)16:30
- 募集対象・
定員 - 情報メディア学科・情報文化専攻在学生
先着30名(顔は先着4名まで) - 申し込み
- 情報メディア学科事務室(C206)
0774-65-8635 - 持ち物
- 全員・・・老人の写真(2枚以上)、タオル、昼食、うちわ
顔の人・・・顔全体がうつるスタンドミラー、自分のクレンジング、化粧水、化粧品
このワークショップでは皮膚に直接ゴム製品を塗布します。皮膚の弱い人やアレルギーのある人は参加できない場合があります。
参加者は当日、汚れて困るような衣類は着用しないこと。
※詳細は掲示を確認してください。
原 泰英 氏
京都府生まれ。成安造形大学映像CG専攻卒業。
在学中より特殊メイクの工房でアシスタントをつとめる。2004年フリーランスの造型師として独立。以後、現代美術作家やなぎみわ氏をはじめ、現代美術や舞台芸術の場で特殊メイク・造形・ヘアメイク・衣装を担当する。
2007年-2012年神戸芸術工科大学非常勤講師。
REPORT
原泰英氏を講師にお迎えし、特殊メイクのワークショップを開催しました。
2010年度以来の開催となり、とくに4年次生にとっては待ちに待ったワークショップだったようです。
テーマは「老婆」で、参加者が各自用意してきた写真をまねて顔か手に老けメイクを施しました。
最初に、原氏による『顔編』と『手編』のそれぞれについてのデモンストレーションがおこなわれました。『顔編』では、ポイントを説明しながら、モデルになった学生の顔半分に特殊メイクを手際よくすすめていくと、皮膚がしわしわになり、クマができ、顔色がくすみ、しみができ、老婆が出現しました。『手編』は原氏自身の手にメイクを施しながらの説明で、こちらもしわしわで血管の浮き出た老婆の手が見事に出来上がりました。
説明が終わると、各自実践の時間となりました。
デモでは簡単そうに見えた作業も実際にやってみるとなかなか難しく、液体ゴムのラテックスを塗って乾かす「しわ」を作る工程では、ラテックスを塗る厚みや乾かす際の皮膚の張り加減を工夫しながら、思い通りのしわを作るのに苦戦していました。
しわができたら、陰影やシミや血管などの着色の工程です。各自が持参した写真を参考にしながら老いた質感を表現していくのですが、一度描くと消すことができないぶん手腕が問われる作業で、色の加減や塗り方がわからず、原氏に相談しながら塗りすすめていく学生も多くいました。
みんなお昼の休憩もそこそこに熱心に取り組みながら、途中経過を撮影し合ったり、完成の記念撮影後は原氏のアドバイスを受けながら傷メイクに挑戦してみたりと、普段できない体験を積極的に楽しんだ充実したワークショップとなりました。
参加者27名