真下武久 作品展 play signatures
私たちが自分のサインを書く時には、そのプロセス、つまり速度や書き方を意識することは少ないでしょう。書きあがった筆跡だけが個人の意志を証明するものとして意味を持ち、それ以上にサインに求められる機能はありません。しかしながら、iPadなどの電子的な道具を通してサインをする時、サインはその結果だけでなく、プロセスまでも記録することができます。そこでは筆跡のプロセスを再現したり、他の情報と結びつけたり、改ざんしたりすることが可能となります。
play signaturesでは、真下武久が独自に開発した署名記録システムを通して展開する作品、signaturesシリーズを展示します。signatures シリーズは、来場者のサインをiPadによってデジタル情報として記録し、その線の動きや形状を他の情報と関係づけて新しい表現に結びつけます。本展示では、サインを航路としてグーグルマップ上を 旅する作品satelliteと、サインの速度と連動して音を生成する作品velocity scoreを展示します。 作品のシステムによって「サインを書く」ことの意味が変えられ、サインの書き方までも再考させる作品をご体験ください。
- 期間
- 2015年6月18日(木曜日)〜7月31日(金曜日)
土日休館・入場無料
7月4日(土曜日)・18日(土曜日)は補講日のため開館します。(17時まで) - 時間
- 9時〜20時
- 会場
- 同志社女子大学 mscギャラリー
(京田辺キャンパス知徳館6号棟1階C163) - 協力
- 成安造形大学メディアデザイン領域
- お問い合わせ
- 同志社女子大学 学芸学部 情報メディア学科事務室
TEL: 0774-65-8635
真下武久 Takehisa Mashimo
情報科学芸術大学院大学(IAMAS)メディア表現研究科修了。 インタラクティブ・アートの分野を中心に作品の制作・研究を行う。
2004年にPrix Ars Electronica[the next idea]部門を受賞、アルス・エレクトロニカ・フェスティバル(2004年)、光州ビエンナーレ(2006年)、深圳水墨ビエンナーレ(2008年)、サンダンス国際映画祭(2011年)他、多くの国際展に参加。蒸気に映像を投影するインタラクティブ・インスタレーション作品“Moony”(2004年)をはじめ、身体の凝りのデータを収集し音楽を生成する池上恵一との作品 “Astro Body”(2009年)、3.11以降の Google のイメージ検索から映像を生成する前田真二郎との作品 “Google A to Z”(2011年)など、コンピュータ技術を用いて様々な作品を制作・発表する
Photo: Takeshi Asano |