特殊メイクワークショップ「老婆」

特殊メイクワークショップ「老婆」

2016年度 第3回 情報メディア学科ワークショップ

特殊メイク体験は初めてだという人が多いと思いますので、やなぎみわ氏の作品のように「理想の老女像」などは設定せず老女に見えるように特殊メイクで工夫をしてもらう、「簡単な技術習得のワークショップ」です。
「顔」か「手」、どちらかの箇所を選んでもらい、参加者自身で特殊メイクを施します。特殊メイクをする「前」と「後」の状態を撮影します。

講師
吾郷 泰英 氏
開催日時
2016年6月12日(日)10:00〜17:00(予定)
場所
聡恵館 5F T557実習室
応募期間
2016年5月20日(金)〜6月10日(金)16:30
募集対象
情報メディア学科・情報文化専攻在学生
定員
先着30名(顔は先着4名まで)
申し込み
情報メディア学科事務室(C206)
0774-65-8635
持ち物
全員・・・老人の写真(2枚以上)、タオル、昼食、うちわ
顔の人・・・顔全体がうつるスタンドミラー、自分のクレンジング、化粧水、化粧品

このワークショップでは皮膚に直接ゴム製品を塗布します。皮膚の弱い人やアレルギーのある人は参加できない場合があります。
参加者は当日、汚れて困るような衣類は着用しないこと。

※詳しくは申込時に配布する別紙の詳細を読むか、メディアサポートセンター尾崎に尋ねてください。

吾郷 泰英氏

京都府生まれ。成安造形大学映像CG専攻卒業。
大学在学中より特殊メイクの工房でアシスタントを務める。2004年フリーランスのメイクアップアーティスト・造型師として独立。以後、現代美術作家やなぎみわ氏をはじめ、現代美術や舞台芸術の場で特殊メイク・造形・ヘアメイク・衣装を担当する。

REPORT

吾郷泰英氏を講師にお迎えし、特殊メイクのワークショップを開催しました。
テーマは「老婆」、参加者が用意してきた写真をまねて顔や手に老けメイクを施しました。

老けメイクの基本となる「しわ」を作るには、ラテックスという液体ゴム製品を使用します。皮膚にうすく塗布し乾かす作業により「しわ」ができ、その作業を繰り返すことでより深いしわが刻まれていきます。できあがった「しわ」に、舞台化粧で使用するポイントカラーやファンデーションなどで陰影やハイライトを付け、しみや血管などを描き込み、最後にパウダーを付けると完成です。

まずは、吾郷氏による『顔編』と『手編』それぞれについてのデモンストレーションがおこなわれました。『顔編』のモデルになった学生の顔半分に特殊メイクが施されると、みるみるうちに老婆が出現しました。『手編』は吾郷氏自身の手にメイクを施しながらの説明で、こちらもしわしわで血管の浮き出た老婆の手が見事に出来上がりました。

つづいて実践の時間となりました。
デモでは簡単そうに見えた作業でしたが、実際にやってみるとなかなか難しく、ラテックスを厚く塗りすぎて思ったようなしわができず全部はがして最初からやり直したり、何度繰り返しても深いしわができなかったり、せっかく作ったしわがスポンジにくっついてはがれてきたりと、苦戦しながら、それでも根気よく作業を続けました。

納得のいくしわができたら、各自が持参した写真を参考に、陰影やシミや血管など描き込んでいきました。描いたものは消せないので、表現手腕が問われます。大胆に塗りすぎてどうしていいかわからなくなったり、慎重すぎて老け感がなかなか出なかったりと状況はさまざまで、吾郷氏にアドバイスや手ほどきを受けながら塗りすすめました。
完成後は一人ずつ記念写真を撮影し、その後は吾郷氏に教わりながら傷メイクにも挑戦してみたりと、普段なかなかできない体験に熱心に取り組み、大変充実したワークショップとなりました。

参加者:10名

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