映像ワークショップ(『情報メディア基礎演習』受講者対象)

映像ワークショップ 【撮影編】

ビデオカメラをつかった撮影の基礎、マイクをつかった録音の基礎

カテゴリー
ワークショップ
講師
山本 輝(メディアサポートセンター)
開催日時
2017年5月20日(土)10:00~17:00

映像ワークショップ 【編集編】

Adobe Premiereをつかったビデオ編集の基礎

カテゴリー
ワークショップ
講師
前田 剛志氏(本学嘱託講師)
開催日時
2017年5月21日(日)10:00~18:00
集合場所
情報メディア演習室2(C162)
対象・定員
『情報メディア基礎演習』受講者(各グループから1名※)
※撮影編に参加していない学生が好ましい

REPORT

1年次生春学期の必修科目である「情報メディア基礎演習」では、最終課題としてドキュメンタリー作品をグループ制作するので、この時期、課題制作のサポートとして、情報メディア学科の貸出機材を活用した映像制作入門ワークショップを開催しています。

【撮影編】

メディアサポートセンタースタッフの山本輝氏を講師に迎え、失敗しない映像制作を目標に、トライアル&エラー方式により動画撮影の実践を行う「映像ワークショップ(撮影編)」を開催しました。

まずは、おもしろい映像とは何か?を問う講義からワークショップはスタートしました。「おもしろい」とは「観る人の心を揺さぶる」ものであり、「本音が描かれている」ことであり、そのためにはドラマならば脚本と演技、インタビュー映像ならば質問が重要であると学びました。
さらに、面白い映像を作るためには、内容の失敗と撮影の失敗という2種類の失敗の回避が必須であると説明を受けました。内容の失敗を避けるためには、企画立案の際に「これから撮る映像作品の目的を明らかにする(主題の獲得)」、「自分たちの映像作品を観てどう感じてほしいのか(目標設定)」、「目標を達成するためにどんな表現が適切か(方針の設定)」を制作グループ内で決定することが必要であると教わりました。

講義の後、『確実に記録する』ことを目指して、撮影の失敗回避のための技術習得に移りました。まずはどんな状態が失敗なのかを知ってもらうため、実はこのビデオカメラはあらかじめ故意に設定が変更されており、適切な設定の動画が撮れない状態になっていました。2人1組でビデオカメラとヘッドフォンのみのセットで、お互いに1分ほどのインタビューを撮影し合った学生達は、撮影した動画を確認し、失敗とはどういうものかを意識しました。

午後は、よりよく撮ることを目標に、より詳しくビデオカメラの機能と設定方法について学びました。ズーム機能や構図について、撮影動画のフォーマット、露出、ホワイトバランス、シャッタースピード、フレームレート、録音レベルなどの説明を聞き、初回の撮影での失敗の要因と改善方法を知り、また、三脚とビデオカメラを組み合わせることで、視聴者に向けてより安定した動画を提供できることを学びました。

それまでの知識を踏まえた上で、再び撮影を行いました。今回撮影した映像を確認すると、被写体がきれいに見えないことや、音がよく聞こえないことが指摘されました。光の方向を意識すること、レフ板・ライトの当て方、専用マイク・レコーダーなど録音機器のレクチャーにより、より完成度の高い撮影方法を学び、最終課題に移りました。

最終課題は4、5人のグループとなり、各グループごとに自由なテーマで最低5分のインタビュー映像を2本と、作品の構成に必要な動画素材の撮影しました。撮影は編集することを意識して行うことが条件です。学生はお互い協力しながら、わきあいあいと撮影に励んでいました。撮影された素材が、翌日の編集ワークショップでの編集素材として使用されました。

【編集編】

本学の非常勤講師をされている前田剛氏を講師にお招きし、「映像ワークショップ【編集編】」を開催しました。
このワークショップでは、「情報メディア基礎演習」の最終課題であるインタビュービデオの制作に備えて、Adobe Premiere Pro CCという映像編集ソフトのつかい方と、編集技術の基礎を学びます。今回は「リンク切れを起こさないためのデータ管理」「カット編集」「エフェクト」「テロップ作成」に重点をおいて、講義と実践をおこないました。

まずは、映像編集をする際にとても大切な、データ管理の方法について学びました。
映像編集では多数のデータを扱いますが、そのすべてを適切に管理しなければ、さまざまな不具合が生じます。なかでも、編集途中に素材データを移動させたり、名前を変えてしまったときに起こる「リンク切れ」というエラーは、編集初心者がよく目にするものです。その対処法として、「使用するすべてのデータを、ひとつのフォルダにまとめて保管する」「ファイル名は編集が終わるまで変更しない」というデータ管理についての約束を教わりました。これによりリンク切れを未然に防ぐことができるようになりました。

データ管理について学んだあとは、Premiereのつかい方と編集技術を覚えていきます。午前中は、 映像編集の基本である、カット編集の方法について学習しました。映像素材のなかから、必要な部分をイン点とアウト点で囲み、シーケンスにドロップする手順をていねいに確認していきました。

午後からは、映像の細かい調整の方法について学習しました。はじめはエフェクトについて。Premiereには300種類以上のエフェクトがパッケージされています。このなかから、インタビュービデオでの使用も多い、カットとカットの切り替え部分にかける「ディゾルブ」と、映像の色みを調整するための「カラーバランス」というエフェクトのつかい方について詳しく学びました。
つづいて、テロップの作成練習に入ります。「映像の上に重ねたときに、見やすいテロップであるかどうか」に注意しながら、いろいろなバリエーションのテロップを作成しました。

インタビュービデオの編集に必要な操作をひととおり教わった後は、しめくくりとして、 前日の「ビデオワークショップ(撮影編)」で撮影したデータを素材としてつかった編集に取り組みました。それぞれが黙々と作業に取り組み、なかにはこの日に学んだことを応用した新しい表現に挑戦しようと、積極的に質問をする意欲的な学生もいました。
今回のワークショップで学んだたくさんの知識と、その意欲的な姿勢が、本番のインタビュービデオ制作に活かされることを期待します。

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河瀬直美監督講演会「表現と交流 -映画制作を通じて- 」