映像制作ワークショップまつり 第一回 シナリオ編
- 2017.05.12
- 2017年度, アーカイブ, ワークショップアーカイブ
2017年度 情報メディア学科ワークショップ
映像制作に関わる「シナリオ」、「撮影」、「照明」、「After Effects」、「カラーグレーディング」のワークショップを開催します。
第一回 シナリオ編
- 講師
- 安田 真奈氏(映画監督・脚本家)
- 開催日時
- 2017年6月10日(土) 10時〜17時(予定)
- 集合場所
- C171教室(知徳館 1F 7号棟)
- 参加資格
- 情報メディア学科在学生、情報文化専攻在学生
- 定員
- 先着28名
- 対象
- 初心者
- 内容
- 「脚本の基礎講座」「プロットの開発」「脚本の執筆」「絵コンテの作成」など ※内容は若干変更される場合があります。
- 持ち物
- 筆記用具、昼食
- 参加申込
- 6月9日(金)16時30分まで
同志社女子大学 情報メディア学科事務室(C206) TEL:0774-65-8635
REPORT
【第一回 シナリオ編】
映画監督・脚本家として活躍されている安田真奈氏をお招きし、シナリオ・脚本ワークショップを開催しました。
まずは、脚本の基本的な構成についての学習から始まりました。「三幕構成」という方法についての解説を受け、「観終わった後の観客にどんな感想を持ってもらいたいか」を意識しながら、主人公の変化や行動が引き起こす事の顛末を描くことが、脚本制作の最重要点だと教えていただきました。
次に、物語の進行に不可欠な「枷(葛藤)」について学びました。童話「ももたろう」に、大団円に辿り着くまでの障壁となる要素を付け足してより複雑な話となるよう、2グループに分かれてお互いに「枷」と成り得るアイディアを出し合い、物語のアレンジを試みました。
さらに、脚本の紙面上の構成要素である、「柱」「ト書き」「台詞」の書き方とそのルールに関して説明を受けました。
様々な境遇の人を登場させること、耳で聞いただけで人物名が分かるような台詞作りをすることの重要性について教わった後、「ト書き」の働きを知るために、再びグループワークに入りました。与えられた短い台詞のみの台本にト書きを付け足し、同じ台詞で全く別のシチュエーションを作り出すことに挑戦しました。ト書きのアレンジは無限にあり、アレンジしだいでそのシーンで描かれる登場人物の背景や関係性をより深く表現できることを学びました。
午後は、映画、CM、テレビドラマと、氏の手がけた作品の一部を鑑賞しながらのコンセプト解説や制作秘話につづき、会社員として働きながら映画制作を継続する方法、自主制作の作家から商業作品も手がける映画監督になる方法、次の作品につなげるための自作のプロデュース方法など、安田氏の実体験に基づいた方法論をうかがいました。内容は実践的で、映像制作の分野に限らず『自分のやりたいことを具現化する方法』として、学生には大いに参考になったようです。
さらに、自分たちの日常を超えた話を考える練習として、実際に起こった事件を下敷きにした脚本の作り方を、安田氏の体験を交えて教えていただきました。
最後に、脚本の演出を助けるカメラワークについて学びました。同じ脚本でも、見せ方によって伝わり方は変わります。学生たちは資料を参考に、脚本の見せ方を考えながらカット割りを書く練習を行いました。
第一線で活躍されている脚本家の方から教わる本格的なシナリオライティングは、学生たちにとって貴重な体験となったことでしょう。今後の映像制作に活用していくことを期待します。
参加者 12名