映像制作ワークショップまつり 第二回 撮影編・照明編
- 2017.05.13
- 2017年度, アーカイブ, ワークショップアーカイブ
2017年度 情報メディア学科ワークショップ 第二回 撮影編・照明編
撮影編
- 講師
- 武村敏弘氏(本学嘱託講師・映像カメラマン)
- 開催日時
- 2017年6月24日(土)10時〜17時(予定)
- 集合場所
- 情報メディア演習室2(C162)
- 参加資格
- 情報メディア学科在学生、情報文化専攻在学生
- 定員
- 先着28名
- 対象
- 映像制作経験者(中級者)
- 内容
- 「三脚でのカメラワーク」「特機を使ったカメラワーク」「映画の1シーンを全カット再現」「コピーの後違う表現方法を検証」など ※内容は若干変更される場合があります
照明編
- 講師
- 鈴村真琴氏(照明技師)
- 開催日時
- 2017年6月25日(日)10時〜17時(予定)
- 集合場所
- 情報メディア演習室2(C162)
- 参加資格
- 情報メディア学科在学生、情報文化専攻在学生
- 定員
- 先着28名
- 対象
- 初心者(『撮影編』に参加していることが望ましい)
- 内容
- 「スタジオワークの基礎」「ホリゾントバックで光の違いによる表現や感情の表し方」「撮影ワークショップでおこなった映画の1シーンにライティングして前日と比較する」など ※内容は若干変更される場合があります
REPORT
【撮影編】
プロの映像カメラマンで本学嘱託講師である武村敏弘氏を講師にお迎えし、映像制作ワークショップまつり「撮影編」を開催しました。
本ワークショップでは「composition in storytelling」をテーマとし、ストーリーを映像で表すための構図を学び、実際に撮影することを目的としました。
まず、映像作品の撮影で理解しておくべき3つのポイント「露出・深度・レンズ・カメラワークの技術」、「構図がストーリー上で果たす役割」、「構図の原則」について講義が行われ、つぎに映画を観て、基本的な構図の種類と、それらが観客に与える視覚効果について確認しました。その後、一眼レフカメラのレンズ種類の特色を比較し、三分割法やカメラアングル、イマジナリーラインなどについて学びました。
座学の後は屋外へ出て、「三脚、フォーカス、被写体」の3つの役割を交代しながら、一眼レフカメラと三脚を用いた撮影練習をし、慣れてきたところで、より難易度の高い特殊機材であるステディカムでの撮影を体験しました。
午後からは本格的な映画撮影に挑戦しました。3グループに分かれ、絵コンテを参考に映画『アメリ』の1ショットを再現、もしくはそのショットの意味を踏まえた上でアレンジを加えて撮影しました。撮影中は、ドリー、ジブ、ステディカムといった特殊機材を使用して、どうすれば自分たちのイメージ通りの撮影ができるのか試行錯誤を繰り返しました。特殊機材の使用経験がある上級生が初心者である下級生をリードしてあげたりと、自由闊達な雰囲気の中でコミュニケーションが交わされていました。撮影中の動画は一眼レフカメラからダイレクトにモニタに映し出され、カメラが映し出す様々なアングル、カメラワークに、学生は強く興味を持った様子でした。
参加者 16名
【照明編】
プロの照明技師、鈴村真琴氏を講師にお招きし、映像制作ワークショップまつり「照明編」を開催しました。
まずは電流を扱う際の注意点とライトの種類について、フィラメントを使用したタングステンライトと現在主流となっているLEDライトとを比較し、それぞれの特徴を学びました。
次に学内のスタジオ施設で、天吊り照明とスタンドライトを使用した実践的なライティング方法のお手本を鈴村氏に見せていただきました。ライトとカメラの色温度の合わせ方についての説明を受け、3灯照明(キーライト、フィルライト、バックライトの組み合わせ)のセッティング、キーライトの角度とその演出効果を学びました。鈴村氏はライティングの起源が絵画にあること、画家レンブラントの名を冠したレンブラントライトというライティングがあることに言及。さらにレンブラントライトの種類であるショートレンブラント、プロフィール、シルエットを実際にセッティングされ、学生はそれぞれの特徴を実感することができました。
その後、ホリゾントと天吊り照明の活用例について学び、タングステン光とデイライト光を混合させたライティング例を見せていただきました。午前の最後の作業として、午後からのクロマキー撮影のため、みんなでホリゾントの奥に巨大な緑の布を吊り下げ、クロマキー用の緑色の背景を作りました。
午後からの実習では、前日におこなった映画「アメリ」の再現撮影の経験を活かし、1シーン全体の照明と撮影の再現に挑戦しました。鈴村氏と武村敏弘氏(撮影ワークショップ講師)からの、プロの指導を受けながら撮影・照明の方法をなぞると、何気なく鑑賞していた映画のシーンにも様々な発見がありました。高い位置から角度を付けてカメラを操作したり、特殊機材を組み合わせたり、外光の当たり具合によってライトの種類や位置を変えたりなど、映画撮影の様々な知恵や工夫を経験することができ、学生は普段体験することの出来ない内容に非常に満足したようです。
今回撮影した動画は、7/12開催のグレーディングワークショップにて、編集素材として使われます。
参加者 15名