映像制作ワークショップまつり 2018 第二回 演技・演出編
- 2018.06.02
- 2018年度, アーカイブ, ワークショップアーカイブ
2017年度 情報メディア学科ワークショップ 第二回 撮影編・照明編
- 講師
- 安田 真奈氏(映画監督・脚本家)
- 開催日時
- 2018年6月9日(土) 10時〜17時(予定)
- 集合場所
- C132教室
- 参加資格
- メディア創造学科 / 情報メディア学科在学生、情報文化専攻在学生
- 定員
- 先着28名
- 対象
- 初心者
- 内容
- 「脚本の基礎講座」「プロットの開発」「脚本の執筆」「絵コンテの作成」「演技、演出の相互指導」など ※内容は若干変更される場合があります。
- 持ち物
- 筆記用具、昼食
- 参加申込
- メディア創造学科事務室(C206) TEL:0774-65-8635
6月8日(金)16時30分まで
REPORT
【映像制作ワークショップまつり 2018】(全4回開催)の第二回目にあたる「演技・演出」編を開催しました。講師には映画監督/脚本家の安田真奈氏をお迎えしました。
前半は座学で企画の立て方や脚本について学びました。映画制作にかかわる多くの人の協力を得るためには、まず企画を面白いと感じてもらうことが大切であり、そのためには企画を伝える際の説明や売り込みトークに興味を持ってもらえるような工夫が必要と話されました。企画書にキャッチコピーやイメージ画像を入れると効果的で、そういった情報はネットで調べるだけではわからないことも多く、実際に取材することが大事であるとご自身の経験を踏まえ説明されました。
次に、脚本を書くためのグループワークを行いました。童話「ももたろう」をアレンジし、どんな設定にすれば面白くなるかを考えました。内面をみせたり、ダイナミックな設定をあててみたりなど面白いアレンジがでてきました。
・鬼と人のハーフのももたろう。それを知らずに育ったがひょんなことから真実を知り、鬼と戦うことに葛藤が芽生え・・・
・イケメンで性格の悪いももたろう一家と見た目は悪いが心はやさしい鬼たち
・未来から来たSFももたろう、未来の惨事を止めるために過去に戻り鬼を退治しにきた
つづいて「三幕構成」という脚本の構成方法を教えていただき、さらにふくらませて具体的なストーリーを作っていきました。
いよいよ「演技」の実践。まずは用意されたサンプルの脚本を二人組で演じました。演者以外の参加者は二人の関係性を演技から予想します。安田氏が、具体的に人物やシーンをうまく想像できるよう、動きが少なくセリフだけの硬い演技に演出のアドバイスをしていきました。つぎに「母と娘」という設定をオープンにし、次のエピソードを演じました。今度は学生が自分で動きやセリフをアレンジし、原稿用紙にト書き(動作や行動)を書いていきます。皆アドバイスをすぐに次のワークに活かすことができていて、セリフ棒読みだった演技が、状況やキャラクターが見えるように変化していきました。
最後は「絵作り」です。プロの絵コンテを参考に人物の位置関係、動線、カメラワークを決めていきます。対話の想定線「イマジナリーライン」を崩さないように意識しながら絵コンテを描き、もう一度カメラワークを説明しながら演技を発表しました。「まず引きの絵から始まります…」「ここでアップ」などカメラワークの説明を受けながら演技を見ると頭の中に映像が浮かんできます。安田氏のご指導によって、セリフとト書きをなぞるだけだった演技が、設定・ストーリー・映像が見えるまでに進化しました。
この1日で発想から具体的な制作過程までを体験し、創作のフローがイメージできるようになったことで、学生たちの今後の映像制作への取り組みがスムーズにつながるようになったのではないでしょうか。
参加者20名