野村仁「アナレンマ」写真展

野村仁「アナレンマ」写真展
カテゴリー
作品展示
開催日時
2007年10月8日 ー 11月9日
場所
mscギャラリー 知徳館 1F C163
出展者
野村仁氏

出展者プロフィール 野村仁

彫刻家・京都市立芸術大学大学院教授。1945年兵庫県生まれ。1969年3月に発表したダンボールが自重で崩れるさまを作品とした「Tardiology《遅延論》」で注目されて以来、70年の「第10回日本国際美術展‘人間と物質’」、75年の「第9回パリ青年ビエンナーレ」に参加するなど、これまで多数の個展とグループ展に参加。「第5回インド・トリエンナーレ」(92年)といった国際展への参加を重ねる。2000年に水戸美術館、2001年に豊田市美術館と、大規模個展を連続開催。作品集に『Time・Space』(光琳社、 1994年)、『見る 野村仁:偶然と必然のフェノメナ』(赤々舎、 2006年)がある。

REPORT

1969年に、段ボールが自重によって崩壊する作品『Tardiology《遅延論》』を発表して以降、野村仁氏は宇宙や太陽、隕石をテーマとした数々の優れた作品を世に送り出してきました。本展では、38年におよぶキャリアをもつ氏の代表作ともいえる<アナレンマシリーズ>3点をお借りし、展示しました。均時差によって生まれる地球の公転軌道のズレを視覚化したこれらの作品は、人間生活に慣れきった我々に、ともすれば普段わすれがちな<宇宙>といった圧倒的存在を否応なく押し付けてきます。この美しい連続写真は、“世界や宇宙をみること”を常にテーマとしてきた氏の姿勢がよく現れた作品群です。多くの人がギャラリー前で足を止め、見入っていました。

画像1枚目:正午のアナレンマ
左の写真は、一年間、同じ時刻、同じ場所で太陽を多重露光撮影したもの。地球の公転が楕円軌道を描いていることと、地球の地軸が公転面に対して二十三・四度傾いていることによって、このように太陽の位置が八の字を描いて見える。 天文学の世界でこれを「アナレンマ」とよぶ。

画像2枚目:左から『午前のアナレンマ’90』『正午のアナレンマ’90』『午後のアナレンマ’90』

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