福嶋聡講演会「書店人のしごとと、書店のこれから」
2008年度 第2回 情報メディア学科講演会
- カテゴリー
- 講演会
- 開催日時
- 2008年6月11日
- 場所
- 知徳館 1F C131
- 講師
- 福嶋 聡氏
講師プロフィール 福嶋 聡(ふくしま・あきら)氏
1959年、兵庫県生まれ。京都大学文学部哲学科卒。
1982年ジュンク堂書店入社。神戸店(6年)、京都店(10年)、仙台店(店長)、池袋本店(副店長)を経て、2007年4月より大阪本店店長。
1975年から1987年まで、劇団神戸にて俳優・演出家として活躍。1988年から2000年まで、神戸市高等学校演劇研究会秋期コンクールの講師を勤める。日本出版学会会員。
著書に、『書店人のしごと』(三一書房、1991年)、『書店人のこころ』(三一書房、1997年)、『劇場としての書店』(新評論、2002年)がある。
REPORT
ジュンク堂書店・大阪本店店長の福嶋聡氏を招いて、講演会を開催しました。
“本は人と人を繋げる道具、書店は本を愛する人を育てるための土壌”—–現代思想にも造詣の深い福嶋氏の言葉はとても説得力があります。
オンラインでの書籍購入が一般的になった現在のネットワーク化社会の中で、あらためて書店の存在意義が問われていますが、福嶋氏は、書店がただ書籍の販売だけを担う場ではないことを主張されました。
見つからない本を店員に尋ね、ページを開いて中身をじっくりと検討し、本棚を眺めているうちに目的以外の本と出会い、納得した本を手に店を出る。
そして書店人はお客さんが選んだ本の向こうに、その人の物語・背景を観る。
受験、恋の悩み、出産、葬儀、、、まさに「劇場としての書店」。
書店人であり演劇人でもある氏の現場の体験談は、書店が現代社会の中で貴重な役割を担っていることを深く納得させられるものでありました。
参加者約80名