情報メディア系海外事情2011 成果作品展
- カテゴリー
- 作品展示
- 開催日時
- 2011年9月27日(月)―9月30日(金)
- 場所
- mscギャラリー 知徳館 1F C163
- 出展者
- 「情報メディア系海外事情」履修生
REPORT
2011年9月に実施された「情報メディア系海外事情」では、パリ滞在中に世界的なメディア・アーティストであるジャン=ルイ・ボワシエ氏によるワークショップに参加しました。
テーマはポストカード(絵はがき)で、イメージとテキスト(文)との多様な関係性を探求するもので、ボワシエ氏の1989年の作品”Album sans fin”(終わりのないアルバム)がベースになっています。写真によるループ映像とそれに添えられた短い文章が、携帯端末(iPad)内にアルバムとしてコレクションされています。
参加者28名が、機械、自然、体の3種類の動きを連続的な写真で捉え、絵はがきに短い文章を書いて送るように、文を添えました。作品はiPadアプリとしてまとめられ、84個(28×3)の作品がタッチ操作で、エンドレスにつながり、再生されます。絵はがきに書かれた文は誰かへの個人的メッセージですが、読む人によりさまざまな受け取り方が発生します。イメージとともにその意味の多様性を楽しむ作品です。
本展覧会では、やはりボワシエ氏の指導で学内で行われた事前ワークショップで制作したiPadアプリ作品(マスク)も展示しました。これは写真(ポートレート)をタッチすると隠れている別の写真が円形にくりぬかれて見えるというインタラクティブコンテンツです。隠された意外な光景との差異に新しい意味が生まれます。
どちらもコミュニケーション・メディアのもつ特性を考え、その新しい可能性を探求することを目的とするものであり、ワークショップに参加した学生たちばかりでなく、展覧会を見た他の学生たちにとっても、現代のメディアを研究する意味において有意義な展覧会でした。