一眼レフで動画撮影ワークショップ
- 2011.10.23
- 2011年度, アーカイブ, ワークショップアーカイブ
2011年度 第4回 情報メディア学科ワークショップ
- カテゴリー
- ワークショップ
- 開催日時
- 2011年10月23日(日)
- 場所
- 情報メディア演習室3(知徳館1F C164)
- 講師
- 山口まさかず氏
講師プロフィール 山口まさかず氏
街頭ビジョン向け放送局での編集業務、スタジオカメラマンなどの経験を経てフリーとなり、大阪市の広報映画の監督やNHKのドキュメンタリー製作の撮影を務め、現在は大阪国際大学非常勤講師、大手企業のVP、CMなども手がける。
学生時代から制作を続ける自主映画は各映画祭での入賞多数。昨今はドイツハンブルグ日本映画祭にて3期連続招待。
REPORT
「一眼レフで動画を撮ろう」と題しデジタル一眼レフカメラを使ったショートムービー作りを体験しました。
近年ではコンパクトデジタルカメラをはじめ携帯電話にも動画を撮る機能があります。スチルカメラの中でも操作が複雑で高価なデジタル一眼レフカメラもその例外ではなく、動画も記録できる機能を持った機種があります。映画やドラマを撮る、というとフィルムやビデオカメラによる撮影を連想しますが、デジタル一眼レフカメラによる動画撮影はスチルカメラのもつ撮影機能やレンズの特性を用いることで、これまでのビデオ撮影とは少し違った映像効果を得ることができます。最近ではスチルカメラの動画撮影機能でCMやPVをはじめ短編映画などの映像作品がつくられるようにもなってきました。
講師にお迎えしたのは山口まさかず氏。山口監督はデジタル一眼レフカメラを用いて映画を製作されており、カメラにも映画にも精通した技術と知識をお持ちです。
今回のショートムービー作りは、まず、映画製作とシナリオ製作についての講義を受けました。実際に撮影に使われる道具や機材も持ち込んでくださり、普段見ることのできない機材を間近に見ることができたのは貴重な経験でした。さらに映画製作における準備、撮影、編集、完成後のそれぞれのフェーズで必要とされるポイントがわかりやすく説明されました。実例や現場でのエピソードも織り交ぜたお話は大変興味深く、多くの人々の尽力によって成るものであると感じることができました。
次に、出演者として来てくださった男性と女性の役者さんが、監督が考えた設定による男女のショートストーリーを即興で演じる中、受講者それぞれが絵コンテによるシナリオ製作を行い、できあがった中から実際に映像化するシナリオを決定しました。
午後からは、一眼レフカメラの操作説明の後、グループに分かれて同じシーンをそれぞれが別角度から撮影を行いました。山口監督の演出のもと、実際に涙を見せる役者さんの演技に引き込まれつつ、熱心に画面を確認しながら撮影していました。数分のシーンの撮影のためにいろんな要素の下準備が必要なのだとわかり、少しですが現場の緊張感も実際に体験することができました。撮影にはカメラマンと助手の方も来てくださり、大変充実した内容となりました。
撮影後、撮影データをパソコンにとりこみ、FinalCutProでのカット編集を学びました。今回は編集ソフトによる技術講義は重要ではないので、山口監督の撮影したものが編集され出来上がっていく様子を皆で見ながら、各チームは撮影した動画をそれぞれパソコン上で確認するにとどまりましたが、どのグループも日頃ハンディタイプのビデオカメラで撮影する映像よりもクオリティの高い映像を撮影することができていました。
盛りだくさんの内容でしたが、1日を通して製作の流れをとらえることができ大変充実したワークショップでした。講義も実作業も重要な要素ばかりで、それらを余すことなく吸収しようと集中し体感することができました。映画製作の大変さを知るとともに監督をはじめ関わる人の映画に対する情熱に学ぶことが多くありました。参加者20名。
■カメラマン:小谷光さん
■助手:馬杉雅喜さん
■出演:真多陽輔さん・土村芳さん