電子工作ワークショップ ― 自作デバイスでメディアアート制作!―

2011年度 第6回 情報メディア学科ワークショップ

カテゴリー
ワークショップ
開催日時
2011年11月26日(土) ・ 27日(日)
場所
工作室 (北別館 Q101c) 、情報メディア演習室3(知徳館1F C164)
講師
真下武久 氏

講師プロフィール 真下武久氏

IAMAS(情報科学芸術大学院大学)修了。本学嘱託講師。
日常の物理的な制約をインタラクティブアートを通して解決し新しい体験を作り出す。過去に、新聞の文字に触れる事で文脈が変化する作品や、SMSを利用して展覧会の来場者の間に新しいヒエラルキーを作り出す作品などを制作。
これまでに、多くの共同プロジェクトにも参加。アーティストグループSZのプロジェクトとして発表された virtual/actual(2008年)では体験者の脳波から繊細なイメージをリアルタイムに生成した。
光州ビエンナーレ(2006年)他、国際展に多数出展。
( mscギャラリーアーカイブ 真下武久作品展「sensitive Image」 )

REPORT

自作デバイスでメディアアート制作!と題し、2日間にわたり電子工作ワークショップを開催しました。本学嘱託講師でありご自身もメディアアート作品を多く制作されている真下武久氏を講師にお迎えしました。
1日目は真下氏が開発された【USB-KEY8】というデバイスを電子工作によって自作し、2日目は作ったデバイスをパソコンに接続し、インタラクティブなコンテンツに用いる入力装置の工作や作品のアイデアを練りました。

【USB-KEY8】はUSBケーブルでパソコンに接続するとキーボードの代わりにキー入力信号をパソコンに送ることができるデバイスです。自作のスイッチやセンサーからの信号をキーボードの数字入力に置き換えるプログラムが組み込まれています。

1日目は、電子部品を基板にはんだ付けし、次に配線図を確認しながら電子回路をすずメッキ線ではんだ付けをしました。個人差も大きく、数年ぶりのはんだごてを使った作業に最初はとまどっていましたが、後半は皆黙々と作業を進め1日をかけて全員が動作するデバイスを完成させることができました。

2日目は、センサーの種類や【USB-KEY8】を用いて何ができるのかを学び、スイッチ部分をそれぞれ工夫してパソコンと接続したインタラクティブなゲームを体験しました。リード線を触れさせることがスイッチになりピアノの音色を奏でることができるゲームを体験したり、スポンジで細工したスイッチを工作したりしました。最後にはキー入力をトリガーとしてパソコン上で画像を切り替えるプログラムを学び、作品のアイデアを発表しました。

2日間におよぶ長時間の内容でしたが、作業をしていると時間があっという間に過ぎ、工作することの楽しさを実感できました。最初は分かりづらい内容のように思われましたが、実際に自分でデバイスを作りインタラクションを体験することでメディアアート作品の特性を感じ取ることができ、さらに、電子工作を学ぶことで実社会で使われている電子製品の仕組みも知ることができました。手と感性を同時に使う充実した内容であり今後の作品制作にも活かせる意義のあるワークショップとなりました。参加者9名。

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