情報メディア系海外事情2013 レポート
- カテゴリ
- その他
- 開催日時
- 2013年9月5日(木)〜17日(火)
- 場所
- ヴェネツィア、パリ
- 参加者
- 「情報メディア系海外事情」履修生
関連イベント
情報メディア系海外事情2013成果作品展(イタリア・フランス研修)
開催日時:2013年9月23日(月)ー9月30日(月)
REPORT
2013年9月5日から17日にかけて、情報メディア学科の学生を中心とするヨーロッパ研修旅行を行いました。
今年度の研修も一昨年に続きヴェネツィアとパリの二都市を拠点としました。ヴェネツィアではアカデミア美術館、グッゲンハイム美術館、プンタ・デラ・ドガーナなどの美術館とヴェネツィア・ビエンナーレを、パリではクリュニー中世美術館、ルーブル美術館、オルセー美術館、ポンピドゥーセンターなどの美術館を巡り、中世から現代に至る芸術表現の変遷を概観しました。
またパリ滞在中には、パリ大学教授で世界的なメディア・アーティストであるジャン=ルイ・ボワシエ氏によるワークショップに参加しました。今回のワークショップでは、独自に開発されたiアプリ”haiku picto”が用いられました。”haiku picto”は、五枚・七枚・五枚の写真によって、映像俳句とでも言うべき作品を制作するためのアプリです。ワークショップでは、映画前史におけるマイブリッジやマレイらのクロノフォトグラフ、ロラン・バルトによる俳句の解釈などをふまえつつ、”haiku picto”による表現の可能性を探求することが課題とされました。参加学生はパリ滞在期間中iPhoneやiPadを携帯し、常時作品を制作することを心がけていました。ボワシエ氏によるワークショップは、単に新しいメディアの美学的応用を課題とするだけではなく、古いメディアの歴史性や形式的特性、加えてそれらの哲学的な解釈をふまえて表現へと昇華する総合的な教育プログラムです。メディアの新しい可能性を探求する学生にとって、極めて有意義なプログラムであると言えるでしょう。
参加者は、ヨーロッパにおけるアートの歴史的変遷に触れるとともに、こうして自らメディアアート作品の制作者として先端の芸術表現に関わることによって、ヨーロッパの芸術文化やメディアに対するいっそう深い理解や洞察が促されたことと思います。
参加者26名