シナリオ・演出ワークショップ
- 2016.06.28
- 2016年度, アーカイブ, ワークショップアーカイブ
2016年度 第6回 情報メディア学科ワークショップ
ドラマやCMの撮影、制作に必要なシナリオと演出について学べるワークショップです。
シナリオ・台詞の考え方や、撮影の演出・カメラワークの方法を、映画監督・脚本家として活躍されている安田真奈氏をお招きして体験します。
- 講師
- 安田 真奈氏(映画監督・脚本家)
- 開催日時
- 9月25日(日) 9:30〜17:00(予定)
- 場所
- C171教室(知徳館 1F 7号棟)
- 対象
- 情報メディア学科2年次以上・情報文化専攻 在学生
- 定員
- 先着25名
- 参加条件
- シナリオ、演出方法について学びたい学生。ビデオカメラ、一眼レフカメラの撮影経験は不問です。
ただし、ワークショップ後半で行う撮影のカメラ操作は経験者を優先する場合があります。 - 参加申込
- 7月6日(水) 〜 9月23日(金)16:30まで
同志社女子大学 情報メディア学科事務室(C206) TEL:0774-65-8635
講師プロフィール 安田真奈氏
奈良県出身、大阪府在住。神戸大学映画サークルで8mm映画を撮り始める。
松下電器産業(現Panasonic)に約10年勤務の後、テレビ番組などの監督・脚本を担当。
2006年、映画「幸福(しあわせ)のスイッチ」監督・脚本で劇場デビュー。和歌山県田辺市を舞台にした、上野樹里×沢田研二の電器屋親子物語。当作品で、第16回日本映画批評家大賞特別女性監督賞、第2回おおさかシネマフェスティバル脚本賞を受賞。NHK「やさしい花」「ちょっとは、ダラズに。」「中学生日記(計6話)」、映画「猫目小僧」「劇場版 神戸在住」脚本担当。MBS製作・TBS系「奇跡のホスピス」共同脚本担当。
REPORT
映画監督・脚本家としてご活躍の安田真奈氏をお招きし、シナリオ・脚本ワークショップを開催しました。
午前中は、『仕事で映画を作るということ』をテーマに、安田氏から映画監督・脚本家の仕事内容についてお話しいただきました。
映画、CM、TVドラマと、氏の手がけた作品の一部を鑑賞しながらのコンセプト解説や制作秘話につづき、会社員として働きながら映画制作を継続する方法、自主制作の作家から商業作品も手がける映画監督になる方法、次の作品につなげるための自作のプロデュース方法など、安田氏の実体験に基づいた方法論をうかがいました。内容は実践的で、映像制作の分野に限らず『自分のやりたいことを具現化する方法』として、学生には大いに参考になったようです。
次に、脚本を書くための基礎的な知識である『柱』、『ト書き』、『台詞』といった脚本の構成要素や、ストーリーを『設定』、『対立』、『解決』の3つに分けて構成する『三幕構成』について説明していただきました。
さらに、物語を結末まで導くための重要なポイントであり、主人公の目的達成の障害となる『枷』に対する理解を深めました。枷が少ない物語構成である童話というジャンルから『桃太郎』を題材とし、自分たちで考えた枷を付け加えて新たな『桃太郎』の物語を編み出しました。
また、ト書きが生み出す脚本の変化、演出・芝居に依るシーン描写のヴァリエーション、社会問題をもとにした脚本作成など、物語の構想を練る際の様々なアプローチの仕方をご教示いただきました。
午後からは演出・撮影の実習に入りました。ワンシーンだけの脚本をもとに、学生たちが考えた演出、カット割りでの撮影です。
まずは安田氏の演出とカット割りをもとに、一眼レフカメラの動画撮影機能とジブやドーリーといった特殊機材を組み合わせた撮影・カメラワークが、プロのムービーカメラマンで本学嘱託講師の武村敏弘氏により実演されました。
学生たちは、武村氏の撮影を手本として、監督・撮影・録音・キャストを兼任しつつ協力しながら、3パターンの演出・カット割りの映像素材を撮り終えました。
本格的な映像撮影の行程を一連で経験できたことは、演出と撮影の相互関係を意識するという点で、学生達にとって貴重な体験となったことでしょう。今後の映像制作に活用していくことを願います。
今回撮影した映像データは、10月15日開催の映像編集ワークショップで編集素材として使用されます。
参加者11名