手製本ワークショップ
- 2017.11.09
- 2017年度, アーカイブ, ワークショップアーカイブ
デジタル化が進む時代にもかかわらず、形のある、紙製の本を好む人は増加傾向にあると感じています。紙の本は、ページをめくるごとに言葉とデザインの対話(インターアクション)が展開し、紙の色、匂いや手触り、本の重さや大きさを同時に楽しむことができます。
自らの手で製本することによって、本の構造や形の表現を体験してみませんか?
今回のワークショップでは、約2時間半に渡り、紙の目、製本方式に相応しいAdobe InDesignでのページ設定、トンボを使っての原稿の切り落とし、そしてシンプルな一折中綴じと和綴じをひととおり説明し、実践してもらいます。
手製本ワークショップ
- カテゴリー
- ワークショップ
- 講師
- 髙木毬子(情報メディア学科准教授)
- 開催日時
- 2017年12月13日(水) 15:00〜17:30
- 対象
- 情報メディア学科在学生・情報文化専攻在学生
- 定員
- 15人(先着)
- 場所
- 北別館工作室
- 持ち物
-
全員
・MacBook Air (Adobe InDesignを使用します)希望者のみ
・使用してみたい表紙用の紙 A4サイズ(厚み200g・2枚以上)
・綴じてみたい原稿 A4サイズ(厚み・枚数指定なし)
(持参しない場合はこちらで用意した表紙・原稿を使用します) - 申込〆切
- 2017年12月13日(水)11:30
- 申込受付
お問い合わせ - 情報メディア学科事務室(C206)
Tel:0774-65-8635
REPORT
2017年4月から着任し、驚いたこと、そして感心したことに「情報メディア学科では、多数の冊子が制作されている」ことが挙げられます。
冊子制作は、様々な作業を通し、多様なスキルを身につける機会となります。
コンテンツの企画、編集、デザイン、そして仕上げ前に紙と製本方法を選びデータを印刷所に提出することが冊子造りのあらすじです。しかし残念ながら、印刷、製本された冊子を見て気を落とす学生を度々見かけます。想像していた物とは違った形にできあがったためです。紙の印象や色のコントラストと明度が想定とちがっていたりすることもあれば、製本されてから冊子のページが開きにくかったり、閉じられているノドの余白が小さすぎて文字が隠れてしまうこともあります。
手製本を体験することで、デザインで注意すべき事柄が見えてきたり、何が可能で何が無理なのかもわかってきたりします。
今回のワークショップでは、紙目を調べることから始めました。紙は繊維によって構成されており、その繊維の方向・流れを紙目と言います。紙目は製本に強い影響を及ぼします。紙目と紙を折る方向が逆の場合、紙がめくりにくくなったり、折り目の表面が裂けたりシワになったりします。
次に製本で使う基本的な道具を解説してから中綴じと和綴じを実践しました。短いワークショップでしたが、参加者は頑張って三通りの綴じ方に挑戦してくれました。
髙木毬子(情報メディア学科)