2023年度 現代美術演習 作品展示

2023年度現代美術演習受講生による作品展示を行います。展示各回は作品テーマ、形態が変わります。どうぞご高覧ください。

第1回展示

授業の中で取り上げたエルズワース・ケリーの作品「Colors for a Large Wall」(1951)と、ゲルハルト・リヒターの作品「カラーチャート」シリーズを参考に、偶然性と規則性を用いた作品を制作し、全員でインスタレーションを試みました。20世紀前半から用いられてきた偶然性を用いた手法は21世紀の作品にもしばしば用いられています。今回はその手法をアレンジして制作し、展示を経験するということを目標にしました。

第2回展示

1990年代に台頭してきたコミュニティ型のアートは、現代美術の一つのジャンルとなっています。芸術という領域は変えずに、観者と協働して社会に対して切り込んでいく表現は、社会に対して問題点を投げかける要素も多分に含まれています。この授業のなかでは、ハイナー・シュタッヘルハウスの『評伝ヨーゼフ・ボイス』(山本和弘訳、1994年、美術出版社)よりヨーゼフ・ボイスの拡張する芸術概念を参照した上で、まずは「感じること、考えること」を出発点にし、皆でインスタレーションを試みました。もし、各自が自分の今いる場所を通してものごとを深く考えることで、新たな発見にたどりつくことができれば、ボイスのいう「感じること、考えること」を通じて、目には見えない芸術性に触れ、創造性に発展することができるのでは、と考えます。
各自、選んだ形についてキャプションを制作しました。

第3回展示
この課題では、スイスの現代美術家ペーター・フィッシュリ&ダヴィッド・ヴァイスの作品「ソーセージ・シリーズ」(夜写体をほぼ全く変えずにタイトルを通してイメージを別のものにする作品)、「不意に目の前が開けて」(些細な事柄から世界史において重要な出来事に至るまでがタイトルになっている粘土のオブジェ)、「ポリウレタン・インスタレーション」(ポリウレタンフォームを削って、散らかった日常空間を細部に渡って再現した作品)、「菜園」(1997年のミュンスター刻プロジェクトのために作った家庭菜園)を参考に、日常を丁寧に見ながら、物事を異なった観点で捉えるという試みをしました。
3週間かけてアイデアをふくらまし、画像と言葉を用いて表現しました。0からアイデアを出すのは難しかった面もありますが、各自、いろいろなものに目を向け、試行錯誤しながら制作をしました。どうぞご高覧ください。

カテゴリー
作品展示
展示期間
第1回展示:2023年6月7日(水)ー6月13日(火)
第2回展示:2023年6月14日(水)ー6月20日(火)
第3回展示:2023年7月19日(水)ー7月25日(火)
9:00〜20:00 土日休館
6月14日、7月19日は展示替えのため13:00から展示開始
場所
同志社女子大学 mscギャラリー
(京田辺キャンパス知徳館6号棟1階C163)
出展者
現代美術演習2023年度受講生
担当教員
森田麻祐子氏(本学嘱託講師 現代美術演習担当)
お問い合わせ
同志社女子大学 学芸学部 メディア創造学科事務室 TEL: 0774-65-8635