米田知子 写真展「scene」
- カテゴリー
- 作品展示
- 開催日時
- 2005年10月28日 ー 2005年11月18日
- 場所
- mscギャラリー 知徳館 1F C163
- 出展者
- 米田 知子氏
REPORT
ロンドンを拠点に活躍するアーティスト、米田知子氏の作品展を開催しました。米田氏は1965年兵庫県明石市生まれ。イリノイ大学を経てRCA(ロイヤル・カレッジ・オブ・アート)で写真を学びました。フロイトの眼鏡を通してユングのテキストを見るなど、過去の知識人が愛用した眼鏡を通して、その人にとって決定的な意味を持つテキストを撮影した Between Visible and Invisibleシリーズ。ノルマンディー上陸作戦のあったビーチなど、かつての戦場を訪ねて、悲惨な出来事が繰り広げられた歴史的な場所の現在の姿を、さりげなく美しい日常としてとらえたSceneシリーズ。阪神淡路大震災の10年後を撮影した『震災から10年』シリーズなど。「記憶」と「時間」をテーマとするシリーズ作品を制作してきました。今回はSceneシリーズの中から6作品を展示いたします。米田氏による記憶の風化を記録するという逆説的な方法は、かえって観る者に歴史との接続を促してくれます。私たちはこれらの作品を通じて、否応なく過去の記憶と対峙することになるのです。
10月12日~10月21日
「空き地 – テロ攻撃で破壊されたアメリカ大使館があった場所、ベイルート」
「丘 – 破壊された産院からヨーロッパ最大の軍事基地を望む、サラエボ」
10月24日~11月4日
「国境 – 坡州・韓国より開城・北朝鮮を望む」
「地雷源 – 地雷が埋まっている休憩所/ 非武装地帯・坡州・韓国」
11月7日~11月18日
「国境 – ヒズボラ拠点村より望むイスラエル、レバノン南部・イスラエル国境地帯、レバノン」
「地雷源 – 地雷が埋まっている丘陵地、レバノン南部・イスラエル国境近く、レバノン」